- Report
2025年度見学会報告

東工大(現東京科学大)では窯業技術が伝統的分野であり、益子焼ともつながりも深いことから、6月5日(木)に栃木県益子町までのバスツアー見学会を催行し、38名が参加しました。横浜駅東口を8:00に出発。往路の車中では益子焼の資料映像や、同窓のアカペラグループ「リストラーズ」の演奏動画を鑑賞しました。
益子町では、益子焼陶芸家の村田浩氏(S42、無機)の窯元と、東京高等工業出身の陶芸家で文化勲章を受章した人間国宝・濱田庄司氏の「濱田庄司記念益子参考館」を見学しました。
益子の田園風景の中を歩いて村田氏窯に到着。そこでは、村田氏自らろくろ成形を実演いただき、様々な形状の容器等が短時間で作られる様を目の当りにして、その技術の高さに驚かされました。焼き工程では登り窯を前にしての解説に続き、長年の経験を基に登り窯焼成過程を再現する石油燃焼窯を独自に製作されたお話では、東工大での学びが活かされており、感慨深いものがありました。
「益子参考館」では、濱田庄司氏の経歴や業績の解説ポスターを見たり、数々の濱田作品や世界中から収集した陶器類、製作場と登り窯等を自由に見学しました。また、住まいとして移築された茅葺の建屋は、一見の価値のある建築物でした。
復路車内ではビンゴゲームでひと時を過ごし、18:00に横浜駅東口に帰着しました。
今回の見学会を通じて、益子焼への理解が深まるとともに、陶芸家としての同窓生の業績や活躍現場を知り、あらためて東工大の伝統を再認識しました。
大石庸之(S51高分子、S53修化工)
紹介ビデオ