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2024年度講演会・懇親会報告

11 月 14 日、東工大蔵前会館くらまえホールにて、「アフガニスタン:タリバンの復権と今後の課題」という演題で、立命館大学 国際関係学部 客員教授、元国連事務総長特別代表、国連事務次長 山本忠通様(S49 社工)からご講演頂きました。(Zoom 配信併設)。

アフガニスタンの歴史と共にアフガニスタン紛争について、特に、タリバン政権の樹立、米軍主導による崩壊と撤収後の復権が解説され、国連のアフガニスタンにおけるUNAMA(国連アフガニスタン支援ミッション)の任務と役割と構成、その任務である安保理のボン会合の合意実施、その後の国際社会の目標と現実とのギャップ、米軍撤収後のアフガニスタン政府(ガーニ政権)の予想外に早い崩壊、国際社会の行うべきだったことについて詳説されました。

さらに、ガーニ政権陥落後の三年三か月のタリバン再統治での厳しい状況と現在の問題点:特に女性の人権状況と厳しい戒律などと共に、今後の国際社会の対応と日本にできることについて言及されました。

UNAMA(政治担当)を歴任された先生の幅広く含蓄に富む講話と統治や人権状況を示すビデオクリップも交えた講演に対して参加者の多岐に亘る質問にも丁寧に回答頂き、アフガニスタンとその国際社会の対応を含めた知識や知見が刷新された意義深い講演会でした。

講演会後のつばめテラスで開催された懇親会では、先生を囲む懇談が絶え間なく続き、和やかで豊かな懇親の場となりました。 参加者数は講演会 59 名(会場:42 名、 Zoom:17 名)、懇親会は 35 名でした。

論手素直(S53 修物情)

参考資料

・「アフガニスタンの教訓 挑戦される国際秩序」 山本忠通・内藤正則 (集英社新書)

・「アフガニスタンを知るための 70 章」 前田耕作・山内和也編(明石書店)

当日のスナップ写真