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2024年度第1回卓話会報告

10月9日(水)に川崎商工会議所で、株式会社テレビ東京ホールディングスの石川一郎社⻑を講師に迎え、「メディアと社会の今、そしてこれから−メディア経営の現場から」の演題で講演会を開催し、約80名が参加しました。
石川一郎氏は 1980年に一橋大学 社会学部を卒業、日本経済新聞に入社し政治部⻑、総務局⻑、専務取締役等要職を歴任され、2016年テレビ東京ホールディングス専務取締役、2020年同社の代表取締役社⻑に就任されています。
講演の前半では、政治記者として取材した歴代総理や著名政治家のエピソードや、重要な政治・外交に関する出来事についての話から、過日実施された立憲⺠主党代表選や自⺠党総裁選および、昨今の政局や自⺠党政権の行方を語られました。
次いで米国の大統領選挙の情勢を解説し、SNSを用いた選挙が主流になる中、ファクトチェックが行われない問題が指摘されました。SNSの進展につれてメディアが衰退(特に地方の新聞)することで真実が報道されない危険性が増し、それが⺠主主義の危機につながるとの警鐘は印象的でした。日本においても同様な状況が生まれつつあり、同時に既存メディアへの批判が増えている現状にも言及がありました。
最後に、テレビ各社の経営が厳しい状況で、テレビ東京では配信サービスとオリジナルコンテンツの提供を進めているとの紹介がありました。
現在の政治情勢下でのタイムリーな内容で、参加者からの多数の質問にも丁寧に回答され、好評を博した講演会となりました。
大石庸之(S51 高分子、S53 修化工)